「超優良出会い系サイト」という名のプロパガンダ
今現在の世界はSM業界に限らず、あらゆる文化、市場、価値観が多様化しています。
すでに気付いている人は多いようですが、ほんの数年前は当たり前とされていたルールや流れ、あらゆる規則性が崩壊し、通用しなくなっています。
このサイトに訪れる人にとって身近な話題で言えば、出会い系サイト業界もここ数年で大きく変化しています。
かんたんに言ってしまえば出会い系サイトは今や、ただ有名、ただ人気、ただただ運営実績が長いだけではまったく信用されない時代に突入しているのです。
最近あった誰もが知っている大手出会い系サイトの不祥事もそうですが、大手がむやみやたらに広告していた「優良出会い系」という言葉が、今では空虚な、実のない謳い文句になってしまいました。
実際利用してみるとわかりますが、ただ有名でとりあえず男女を集めているだけの適当なサイトでは、今どきはかなり出会いが見つけづらくなっています。
しかも出会いの機会が極端に少ない上に、近頃は身の丈以上に有名なサイトである分、利用者にとってはどうでもいい人から無駄なアプローチばかりが来るのです。
どれほど詳細に自分の性癖について周りに知らせていても、元からガンガン人を増やしていることにしか集中していない出会い系では、まず自分好みの相手なんて見つかりません。
実に自然なこういった現象も、最近は身を持って理解する人が増えてきたせいか、公式発表とは違って大手の出会い系サイトは窮地に立たされているようです。
一昔前のインターネットが普及したばかりの時代には通用した大衆煽動型、「超優良」をお題目に掲げた老舗大型出会い系サイトのプロパガンダビジネスが、価値観の多様化によって急激に沈んでいく姿はなんとも哀しいものです。
新時代に見合った新しい出会い系のかたちとは?
これまで書いたように、出会い系はただただ無作為の男女を集めるだけでは機能しない時代に来ています。
そのため、これから必要になるのは徹底して専門化された出会い系と言えるでしょう。
たとえば数年前からモバイルにだけ特化した出会い系サイトは安定した人気を誇っています。
普段持ち歩いている携帯電話、スマートフォンで登録と利用ができることを最優先して設計された出会い系サイトは、基本構造が適当に作られた老舗の出会い系サイトよりは格段に優秀です。
さらにさまざまなマニアックな性癖に特化した出会い系サイトは、ここ最近特に興隆しており、利用者も急激に増加しています。
そのマニア向けの性癖、ジャンルは実にさまざまで、たとえばこのブログで特にオススメしているSM専門のサイト、同性愛に特化した出会い系サイトなどが最近は人気です。
こういったサイトのコンセプト、成り立ち自体がある程度利用者を選別している出会い系は、八方美人で誰でも歓迎する老舗出会い系サイトとはクオリティがまったく違っています。
先鋭化されて本気で自分が出会いたいと思った人とだけで出会いのチャンスが訪れる専門の出会い系サイトと違って、全男女に向けた老舗サイトは自分が特に求めていない人と何度も何度も何度も出会っていかなければなりません。
このような現実がある中で、今もなお有名だから、安心だからというよく考えてみると根拠のない理由で古い大手の出会い系サイトを利用している人が今も多いというのは残念なことです。
よくある深夜のテレフォンショッピングで売られている、原価数十円の歯磨き粉をセットで一万円で購入してしまうお爺さんやおばあさんのような人がまだまだ世の中に多いというのは、人によってはショックな事実かもしれません。
選択する自由とその重み
自分一人の判断であらゆるものの良し悪しを決めていかなければならない今の高度情報社会においては、やはり一人ひとりが良質な出会い系がどういったものかを学んでいかなければならないものです。
これは今の時代特有の自己責任論とよく結びつく問題で、これまで社会に保護され続けて当たり前と考えていた世代にとっては不安と恐怖以外のなにものでもありません。
しかし多くの情報強者と呼ばれる人が知っているように、自由には責任と不安がつきものである代わりに、その分得られる利益やチャンスは大きいと言えます。
このことは前述した通りSM専門の出会いサイトを使えば、SMに興味のある人しか基本的には見つからないというメリットからもよく分かることです。
古い価値観の押し付けを受け入れ、無難で効果が極端に薄い出会い方を続けるか。
それとも新しい価値観を貪欲に吸収し、本当に価値のある出会いを求めていくのか。
今どきの出会い系は自分自身の出会いに対する向き合い方だけで大きくその利便性、効果が変化するということをぜひ覚えておいてください。