純科学的サディスト診断

長らくテレビや雑誌、様々なウェブ上の媒体でも言及されているサディストという存在。
多くの人はこれに該当する人を単純に「S」とか、より過激な人を「ドS」と呼んでいます。

こういった分類は現在もっとも一般的なものですが、実はその定義や呼び方は多種多様で、人によって解釈がまったく違っていることが多いものです。
そのような状況下でも今では簡易的なSM診断が流行っているのは、多くの人にとってサドやマゾが話題としてとても興味深いものと捉えられているからでしょう。

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今回はそういった意味や定義の混同、混乱著しいサディストの定義を精神学的に分かりやすく解説したいと思います。

精神学的に正しいサディストとは?

現在、精神分析学的見地から定義すれば、サディストとは、加虐性欲を感じることができる人のことを言います。

具体的には人間や動物を身体的、または精神的に虐待することで、性的快楽を感じることのできる人を指します。
これは実際の行動だけに限定されるものではなく、たとえば想像の上で生物を虐待して性的興奮を覚えるのであれば、それは立派なサディストと言えます。

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ここで注意しておきたいのは、サディストには性的興奮が絶対必要条件であるということです。
この「生物を虐待すること」と「性的興奮を覚えること」。この二つが揃ってやっとサディストとして認められるのです。

よくあるサディストっぽいサディストまとめ

上記のような二つの要素が揃ってはじめてサディストに分類されるという点は、あまり世間では認知されていない部分であるようです。
こういった分かりにくい部分があるがゆえに混乱が起き、現在は多くの場所で科学的にはサディストとして認められない人がサディストと呼ばれていることがあります。

たとえば自分にとって不都合な人間や生物に攻撃を加えることに快楽を見出す人は、一般的にサディストとして知られています。
しかし、この場合は生物を虐待することに快楽を感じてはいるものの、それは性的快楽ではないため、サディストとは呼べません

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ほかにも子供が無邪気であるがゆえに生物に過激な虐待を行ってしまうことも、これは性的興奮を覚えていない上に単に成長過程という理由でサディストに含まれません。
もちろん子供が成長してもまだ生物を虐待し続け、それに性的興奮を覚えている節があればサディストに分類されます。

過激すぎるともはや病気扱いに

これまでに解説したように、厳密に言えばサディストであるためにはややこしい判断が必要になる上に、さらにはサディストの中でもさらに詳細な分類まで行われています。
その中でもっとも大きなものは、そのサディストは性的嗜好に過ぎないのか?もしくは性的嗜好というよりは精神的な病、つまり性的倒錯なのか?という分類です。

この性的倒錯か否かを判断する上で重要になる基準は、虐待する相手の「同意の有無」と、「心理社会的な問題があるか否か」という点です。

つまり、BDSMのようにあくまでプレイとして、複数の人が合意の上で虐待的な行為をしていれば、これは性的倒錯の一つには含まれません。
しかし自分以外の生物に与える同意なき虐待に対して、まったく問題意識を持たないような人は性的倒錯に分類されます。

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この性的倒錯者としてのサディストに分類された人は、他のさまざまな精神病を併発している場合が多いとされており、医師による診断の継続が必要になります。
ですからもちろんこのブログを読んでいる人の中に該当者が居る場合は、このブログを読むよりは専門科での受診が必要になるでしょう。

サディストの定義について詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
多くの人が思っていた以上に、サディストというのは厳密に言えば限られた人たちだけが当てはまるのだなと理解できたと思います。

ここ最近はサドやマゾといった言葉がいたるところで氾濫していますが、実は深く読み解くとかなり定義自体も難しいものなのだということを覚えておいてください。
そして本当に自分がサディストに含まれるなと感じる場合は、サディストはサディストなりの出会いや恋愛に目を向けてみるのをおすすめします。

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